はじめに
冷蔵・冷凍食品や医薬品、精密機器は温度・湿度管理が必要であることは広く知られていますが、実は雑貨や衣類などの一般貨物でも、海運運送中の温度管理に注意が必要です。
この記事では、コンテナの温度管理に関する注意点を解説します。
コンテナ内の温度変化
海運のコンテナは外気温の影響を受けやすく、特に赤道付近を航行する際には、内部の温度が50℃以上に達することがよくあります。
例えば、女性用ブラジャーの一部にはゴム素材が使用されており、高温による変形や劣化が懸念されます。
温度管理の対策
1. コンテナの積載位置を指定する:
船内の下部(船倉内)にコンテナを積載することで、直射日光の影響を減らし、温度上昇を抑えることができます。
ただし、船会社によっては積載位置の指定が難しい場合もあり、確実な温度管理は保証されません。
2. リーファーコンテナ(冷蔵冷凍コンテナ)を利用する:
温度管理が可能なリーファーコンテナを使用することで、一定の温度を維持できます。
これにより、貨物の品質を保護できますが、運賃が高くなるのがデメリットです。
3. 赤道付近を避ける航路を選択する:
赤道付近を避ける航路を選択することで、高温環境を回避できます。
さらに、コンテナの積載位置を船内の下部に指定することで、運賃を抑えつつ貨物の安全性を高めることが可能です。
しかし、利用可能な航路が限られるため、事前に船会社やフォワーダーと詳細な打ち合わせが必要です。
まとめ
今回は海運コンテナ内の温度管理の方法について3つご紹介しました。
それぞれメリットとデメリットがありますので、表にまとめて下記に貼ります。
ご参考になれば嬉しいです!
温度管理の方法 | ||
---|---|---|
積載位置の指定 | 一番お手軽にできる | 確実に管理できない |
リーファーコンテナの利用 | 確実に温度管理ができる | 運賃が高くなる |
航路の選択 | 手軽さと費用面の両立 | スケジュールが限られる |
最後に
一般貨物であっても、輸送中の温度管理は非常に重要です。特に高温環境下では、貨物の品質や形状に影響を及ぼす可能性があります。適切な対策を講じることで、輸送中のリスクを最小限に抑えることができます。
フォワーダーや船会社と密に連絡を取り、最適な輸送方法を選択することをおすすめします!
それでは、また次回お会いしましょう!